WEB問診
TOPへ

掌蹠膿疱症

掌蹠膿疱症とは

掌蹠膿疱症とは掌蹠膿疱症とは、手のひらや足の裏に膿疱と呼ばれる膿が溜まった水ぶくれが繰り返しできる病気です。膿疱の中には細菌やウイルスなどの病原体は入っておらず、無菌性の炎症反応です。

掌蹠膿疱症の原因

炎症反応は、免疫系の異常によって引き起こされると考えられています。
具体的には、皮膚の角層にあるタンパク質が自己抗原として認識され、好中球という白血球が集まって膿疱を形成するという仮説(好中球機能障害)が有力です。しかし、なぜこのような免疫異常が起こるのかは明らかになっていません。
掌蹠膿疱症の発症には、遺伝的な要因や環境的な要因が関係していると考えられています。
遺伝的な要因としては、HLA-B27という組織型やIL36RNという遺伝子の変異が掌蹠膿疱症のリスクを高めるという報告があります。
環境的な要因としては、喫煙が最も重要なものとされています。喫煙は、掌蹠膿疱症の発症や悪化に影響するとともに、治療効果にも悪影響を及ぼします。その他にも、ストレスや感染症、歯周病、歯科金属のアレルギー、扁桃腺の炎症などが掌蹠膿疱症の原因や増悪因子となる可能性があります。
橋本病、バセドウ病、糖尿病、脂質異常症、うつ病などとの関連も指摘されています。

掌蹠膿疱症の症状

掌蹠膿疱症の主な症状は、手のひらや足の裏にできる膿疱です。膿疱は直径2~5mmほどのドーム状の水ぶくれで、中には黄色や白色の液体が含まれています。
膿疱は最初に小さな水疱から始まり、次第に大きくなって膿疱に変わることが多いです。
膿疱はしばらくすると乾燥して茶色のかさぶたになり、はがれ落ちます。膿疱の周囲の皮膚は赤く腫れて炎症を起こし、角層が厚くなってカサカサします。
角層が割れたさいには、痛みや出血を伴うこともあります。
膿疱は周期的に繰り返しできることが多く、疲労や感染症などで体調が悪くなると悪化する傾向があります。
膿疱の出現部位は個人差がありますが、手のひらでは指の付け根や手のひらの中央、足の裏ではかかとや足の指の付け根などに多く見られます。
また、掌蹠膿疱症の症状は、手のひらや足の裏に限らず、他の部位にも出ることがあります。
例えば、すねや膝、肘、頭皮、臀部などにも赤くカサカサした皮疹ができることがあります。
これらの皮疹にも膿疱が見られることがあり、掌蹠外病変と呼ばれます。
また、爪にも症状が出ることがあり、爪の下に膿疱や凹みが発生したり、爪が変形したり、爪の下が厚くなったりすることがあります。

掌蹠膿疱症の合併症(関節炎)

掌蹠膿疱症の重要な合併症として、骨や関節に炎症が起こる掌蹠膿疱症性骨関節炎があります。
掌蹠膿疱症性骨関節炎は、骨と骨がつながる関節や、骨と筋肉や靭帯がつながる付着部に炎症が起こり、激しい痛みや腫れを引き起こします。
特に、胸骨と鎖骨などの前胸部に炎症が起こることが多く、首の付け根から胸にかけて突然、激痛が走ります。

掌蹠膿疱症の治療方法

掌蹠膿疱症の治療法は、症状の程度や部位、合併症の有無などによって異なります。
掌蹠膿疱症の治療法は、患者様の症状や合併症、生活環境や希望などによって、最適な治療法が変わります。
治療のメリットとデメリットをよく理解した上で、より良い結果が得られる様に治療法を選択していきます。
一般的には、以下のような治療法があります。

外用療法

皮膚に塗る薬を使う方法です。症状が軽度で局所的な場合に適しています。
塗る薬には、ステロイド剤、ビタミンD3誘導体、タクロリムス、サリチル酸、尿素系保湿剤などがあります。
これらの薬は、炎症を抑えたり、角層を軟化したり、膿疱の形成を防いだりする効果があります。

光線療法

症状が中等度以上で広範囲に及ぶ場合に適しています。
当院ではエキシマレーザーを導入しています。これらの光線療法は、免疫系の働きを抑制したり、皮膚の新陳代謝を促進したりする効果があります。

内服療法

症状が重度で外用療法や光線療法に効果がない場合や、掌蹠膿疱症性骨関節炎などの合併症がある場合に導入を検討します。
内服薬には、免疫抑制剤や免疫調節剤と呼ばれる薬があります。
免疫抑制剤には、メトトレキサート、シクロスポリン、アザチオプリンなどがあります。
免疫調節剤には、生物学的製剤と呼ばれる薬があります。
生物学的製剤には、インフリキシマブ、アダリムマブ、エタネルセプト、ウステキヌマブ、セクキヌマブなどがあります。
これらの薬は、免疫系の異常な反応を抑えたり、炎症を引き起こす物質を中和したりする効果があります。

その他の治療

歯科金属治療、扁桃腺摘出術によって症状が改善した症例もあるため、場合によってはこれらの治療を進める事があります。
禁煙により、治療効果を高めることがあると言われています。可能な限り禁煙しましょう。

よくある質問(Q&A)

掌蹠膿疱症でやってはいけないことはありますか?

膿疱を潰すと二次感染を引き起こす可能性があるのでやめましょう。

掌蹠膿疱症の原因にコーヒーは関係ありますか?

科学的に因果関係が証明された報告はありません。
コーヒーやココアに含まれるニッケルが掌蹠膿疱症を悪化させるという考え方もありますが、ニッケルは他の食物にも含まれており、完全除去は困難です。
コーヒーは嗜好品なので、制限は自由です。
安易な食事制限は栄養不足からの健康問題を生じさせる可能性があるので注意しましょう。

掌蹠膿疱症の治療中にヨーグルトを食べると良くないのでしょうか?

ヨーグルトは問題ないと考えられます。

掌蹠膿疱症で食べてはいけないものを教えてください。

掌蹠膿疱症で因果関係が立証された食べ物はありません。
日本人を対象とした研究で発症や症状に関係がある可能性があると言われているのは「高BMI」「豆類の摂取習慣」「ビタミンA不足」「高塩分食」です。
これらを取り除けば改善する可能性があるか、ということは明らかになっていません。

掌蹠膿疱症は市販薬(フルコート)で治りますか?

症状を多少緩和させることは可能かもしれませんが、完全な寛解状態とするのは難しいと考えられません。

掌蹠膿疱症はうつりますか?

掌蹠膿疱症は感染症では無いのでうつりません。